まあるい緑の山手線
仕事終えて学校に息子をお迎えに行った時の話。
放課後学校に残り預かっていただけるというありがたい制度を利用しておりますが、まぁそこの先生が怖い。本当に怖い。
転校してはじめてのお預かり、初対面でいきなり怒鳴りつけてくるような方で、息子も私も唖然、そしてそれ以来、萎縮。
何時に迎えにくるか記入するカードや手紙を息子が私に渡さなかったから、存在を知らなかったとかそんな話だった気がする。
うちの息子はちゃらんぽらんのおっぺけぺーで、筆箱の中身は常に空、ランドセルに直で油粘土が入っている、上履きは行方不明、という筋金入りの悪である。
何度教えても注意しても怒っても諭しても五分後には今怒られていた事をまたやる、という程の徹底ぶりで私は何度涙を流したかわからない。
それでもわたしの可愛い息子、このまま成長しちゃ困る。一つ一つのことを根気よく説明し、キチンとやる事のメリットをプレゼンし、できたらこれでもかという程褒めちぎる。
やばい。
すっごい大変。
でもまだ2年生だし、子供によって出来る子もいれば出来ない子もいるし、個人差があっても仕方ないじゃないか。
子供だもの。
というか大人でも向き不向きはあるし片付けられない人がいたり、神経質過ぎる人がいたり仕方ないじゃないの。
なにもそんなハンカチ忘れたくらいで蔑まなくてもいいじゃないの。
鬼かよ。
っていう怖い先生に怒られたくない一心で、私達親子はだいぶ成長したと思う。
そんな怖い先生のところへ預けている息子のお迎えが仕事でギリギリになってしまった。
足の調子はあんまり良くない。
でも怖いから急がないと。
今思えばその焦りが、最大のミスだったんですね。
わたしは学校へ急ぎました。
足は痛いけどまだ大丈夫、少し早歩き。
ところがどっこい、痛みは悪化。
一旦休まないと後悔するな、と思い仕方なく諦めて、公園のベンチに座り、足が痛くてお迎えが遅れる旨の連絡をいれました。
誰もいない薄暗い公園のベンチでひとり俯き加減に開脚する怪しいOL風の女…
〇〇公園で30代くらいの女が開脚する事案が発生。
とかメールの連絡網で流されるかもしれない。
世知辛い世の中だ。
右足を引きづりながら、休み休み、少しずつ学校に近づいて行く。孤独との戦い過ぎる。
やっとの事でたどり着き、息子ゲットだぜ!して、また長い長い帰路を考えると気が遠くなった。(長いといっても普通に歩いたら20分くらいだけど)
まぁこっからは家に帰るだけだし、ゆっくり帰ろう、と思ったのもつかの間。
三歩歩いたら激痛という地獄タイムに突入。
200メートルくらい歩いたところで、明らかに痛がってうずくまる私の横を先生が『さようなら〜』といって去って行く…
無情なり…!
今ゴジラとかきたら私死ぬわ…
どうやって息子をゴジラから守ってあげたらいいんだ…でも意外に一歩がデカそうだし運が良ければ踏まれないかもしれない…あっでも火とか吐くわ、ダメだわ、死んだわ。と、思考はどん底へ。
わたしの思考が深海まで沈んでいる頃、うずくまる私の横で鼻歌を歌い、大好きな枝を物色する息子…!
こ…この曲は…!?
ヨドバシカメラのCMの…!!
古い…!なんで知っているんだ…!
いや、まだやってるのか?
滅多にテレビつけないのに…
ともかくこの能天気な男に心が救われ、1時間半かけて帰宅。
玄関についた時には自分の意思でうまく動かす事のできない足に悔しいやら痛いやらで泣きながら突っ伏してた。
っていうかもう一歩も歩きたくなかった!
臼蓋形成不全を舐めてた、というかこんなに突然痛くなるとは思わなかったのでビックリした。
いや、臼蓋形成不全の痛みなのかどうかはわかんないけど股関節の内側の筋が痛い。って感じなんだよね。
なんか引っかかっているというか、うまく噛み合っていないというか。
見えないからわからん。が、とにかく痛い。
今回学んだことは
①なるべく自転車を使う
②杖を使う
③焦らず急がない
④いざという時のためにモスラと友達になっておく
でした。
結構頑張って気取って描いてたのに素が出てきた感ある。無理は良くないよね。